しげった山をつかさどる主の神
どんな神さま?
木々のしげる山をつかさどる、山の主の神さまです。『古事記』の、大国主神の子孫をたどる系譜に名前が見えます。青沼馬沼押比売の父として記され、この娘は、大国主神の子孫の美呂浪神の妻となりました。物語は伝わっておらず、名前と親子のつながりだけがわかっています。
名前の「山主」は、文字どおり山の主、山をおさめる神のことです。「敷」の意味については、ふたつの説があります。ひとつは、「しげる」とかかわる言葉とみて、木々がこんもりとしげった山の主とする説。もうひとつは、「しく」、つまり広くおさめるという意味とみて、広い地域の山々をおさめる神とする説です。
娘の名前には「沼」の字が二度も出てきます。山の主の娘が、沼の姫。木のしげった山は、ふった雨をたくわえ、ふもとに泉や沼をつくります。山があるから沼がある、という自然のつながりが、親子の形であらわされているようです。その沼の姫が波の神と結ばれ、鳥の鳴く海の神を生みます。山から沼へ、沼から海へ。水が流れくだる道すじを、系譜がたどっているのです。森がゆたかな山は、水もゆたかです。いまの言葉でいえば「水源の森」。その大切さを、昔の人は神さまの名前で伝えていました。
登場する主な神話
- 大国主神の子孫の系譜
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 敷山主神
- 読み
- しきやまぬしのかみ
- 区分
- 記紀の神
- 主な出典
- 古事記
- 図鑑番号
- K00175
