麻を植えて青い和幣を作った神
どんな神さま?
麻を植えて、神にささげる青い布をつくった神さまです。『古語拾遺』に登場し、伊勢の国の麻続氏の祖先とされます。「麻続」は「おみ」と読み、「麻をうむ」、つまり麻のせんいをより合わせて糸をつくる、という意味です。伊勢神宮に、麻の布を織っておさめた一族でした。
天照大御神が天の岩戸にこもったとき、神々はそれぞれのわざで祭りの準備をします。長白羽神は、麻を植えて、青い和幣をつくりました。和幣は、神にささげる布のこと。かじの木の皮でつくった白い和幣と、麻でつくった青い和幣が、さかきの枝にかけられて、岩戸の前にかざられたのです。麻の布は、織りあがったばかりのときは、うすく青みがかって見えます。それで「青和幣」と呼びました。
『古語拾遺』は、「いま、きもののことを白羽というのは、この神の名前によるのだ」と書きそえています。麻は、種をまいてから三か月ほどで、人の背たけより高く育ちます。まっすぐに、すくすくとのびることから、子どものすこやかな成長を願って、うぶぎに麻の葉のもようをつけるならわしが生まれました。三重県松阪市には、いまも伊勢神宮におさめる麻の布を織る社があります。そこで織られた布は、毎年、春と秋に、天照大御神にささげられています。きものと織物の神さまです。
登場する主な神話
- 天の岩戸(古語拾遺)
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 長白羽神
- 読み
- ながしらはのかみ
- 区分
- 古典の神
- 主な出典
- 古語拾遺
- 図鑑番号
- K00327
