尾羽張神のもとへ行った使いの神
どんな神さま?
国譲りの物語で、むずかしい使いをはたした神さまです。地上を天の神にゆずらせるため、高天原は次々と使いを送りましたが、うまくいきません。そこで思金神たちは、天安河の川上にいる剣の神・天之尾羽張神か、その子の建御雷神をつかわそうと考えました。
ところが天之尾羽張神は、川の水をせき止めて道をふさいでいたため、ほかの神は近づくことができません。そこで選ばれたのが天迦久神でした。天迦久神がたずねていくと、天之尾羽張神は「おそれ多いことです。お仕えしましょう。ただ、この役目にはわが子の建御雷神がよいでしょう」と答えます。こうして建御雷神が地上へ向かい、国譲りがなしとげられました。
だれも行けない場所へ、なぜこの神だけが行けたのでしょうか。名前の「かく」は鹿の子をさすとする説があり、山や川をかるがると越える鹿の神と考えられています。建御雷神をまつる鹿島神宮で鹿が神の使いとされるのは、この話にちなむともいわれます。船をこぐ人をさす言葉とみる説もあります。大きな仕事の前には、道をひらく使いがいたのです。
登場する主な神話
- 国譲り
- 建御雷神の派遣
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 天迦久神
- 読み
- あめのかくのかみ
- 区分
- 記紀の神
- 主な出典
- 古事記
- 図鑑番号
- K00027
