天岩戸で呼ばれた鍛冶の者
どんな神さま?
天岩戸の物語に登場する、鍛冶の者です。天照大御神が石屋にこもって世界がまっ暗になったとき、八百万の神々は相談して、祭りの道具をそろえることにしました。『古事記』は、天の金山の鉄をとり、鍛冶の天津麻羅を探し出して、伊斯許理度売命に鏡を作らせたと記します。
ふしぎなのは、この鍛冶が何を作ったのかがはっきり書かれていないことです。鏡を作ったのは伊斯許理度売命で、天津麻羅の仕事は記されていません。そのため、鏡ではなく矛を作ったのではないか、鉄をきたえて鏡作りを助けたのではないか、などの説があります。
もうひとつの謎は名前です。岩戸の前で働いた者たちは、みな「神」や「命」がつく名で呼ばれるのに、天津麻羅だけは何もつきません。神というより、わざをもった職人として語られているようにも見えます。『日本書紀』に見える鍛冶の神・天目一箇神と同じ神とする説もあります。火と鉄をあつかう人びとが、古くからとくべつな存在とされていたことを伝える名前です。
登場する主な神話
- 天岩戸
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 天津麻羅
- 読み
- あまつまら
- 区分
- 記紀の神
- 主な出典
- 古事記
- 図鑑番号
- K00017
