英賀の里の名になった伊和大神の子
どんな神さま?
播磨の英賀という里の名前になった神さまです。『古事記』や『日本書紀』には登場しません。『播磨国風土記』の、飾磨郡英賀里のところに、名前が見えます。風土記は、こう記しています。「伊和大神の子、阿賀比古・阿賀比売の二柱の神が、ここにいらっしゃる。それで、神の名前によって、里の名前とした」。ほかの物語は、伝わっていません。
阿賀比古は男の神、阿賀比売は女の神。ふたりは、兄と妹とも、夫婦ともいわれます。「ひこ」と「ひめ」が対になった神は、その土地をまもる男女の神として、各地にまつられていました。父の伊和大神は、播磨の国をひらいた大きな神です。その子どもたちが、播磨のあちこちにしずまって、土地の守り神になっている。風土記には、そうした話がいくつも出てきます。
英賀は、いまの兵庫県姫路市の南、海べのあたりです。川が海にそそぐところにひらけた土地で、古くから港としてさかえました。戦国時代には、英賀城という大きな城があり、海の交通をおさえる力のある町でした。姫路市の英賀神社は、いまも阿賀比古と阿賀比売をまつっています。千三百年前の風土記に書かれた神が、同じ土地で、同じ名前のまま、いまもまつられているのです。それは、とてもめずらしく、すばらしいことです。土地の名前とともに生きつづける、ふるさとの男神です。
登場する主な神話
- (記紀の神話には登場しません)
- 播磨国風土記・飾磨郡英賀里の地名由来
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 阿賀比古
- 読み
- あがひこ
- 区分
- 古典の神
- 主な出典
- 播磨国風土記
- 図鑑番号
- K00358
