禊で投げ捨てた袋から成った神さま
どんな神さま?
伊耶那岐神の禊の場面で、袋から生まれた神さまです。黄泉の国から帰った伊耶那岐神は、水に入る前に、身につけていたものを次々と投げすてました。杖、帯につづいて、三番目に投げすてたのが袋です。その袋から生まれたのが、時量師神でした。
この神の名前は、意味のはっきりしない、なぞの多い名前です。字のとおりに読めば、「時をはかる神」。昔の旅では、日の高さや影の長さ、おなかのすきぐあいで、時をはかりながら歩きました。袋には、旅のあいだの食べものを入れていたのでしょう。食べものがへっていくことで、旅の日数がわかります。そこで、旅の時をはかる神とみる説があります。
べつの説では、もとの言葉を「ときはなつ」に近いものとみて、袋の口をほどいて中のものを「解き放つ」ことをあらわすとします。黄泉の国のけがれを袋につめて、それを解き放ち、投げすてる。禊の場面に、よく合った考え方です。どちらの説も、決め手はありません。このとき生まれた十二柱の神々は、道や旅にかかわる名前が多く、黄泉の国からの長い道のりを、ひとつひとつふり返っているようにも見えます。もし「時をはかる神」だとすれば、時間におわれるいまの私たちにも、身近な神さまといえるかもしれません。
登場する主な神話
- 伊耶那岐神の禊
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 時量師神
- 読み
- ときはからしのかみ
- 区分
- 記紀の神
- 主な出典
- 古事記
- 図鑑番号
- K00219
関連する神さま
- 伊邪那岐命(イザナギ) いざなきのかみ図鑑のページ
