※この解説は、出典の確認を続けています。
稲作を見守る農村の神さま
どんな神さま?
稲のみのりを見まもる、田んぼの神さまです。『古事記』や『日本書紀』の神話に出てくる神ではなく、日本じゅうの農村で、昔から信じられてきた神さまです。土地によって、「農神」「作神」「亥の子の神」など、呼び名はさまざまです。
多くの土地で、こう語られています。田の神は、ふだんは山にいる山の神です。春になると、山から里へ降りてきて、田の神になります。そして、稲が育つあいだ、田んぼを見まもります。秋、とり入れがおわると、また山へ帰って、山の神にもどるのです。春に桜の花がさくのは、田の神が山から降りてきたしるし、とも考えられました。お花見は、もとは、田の神をむかえてもてなす行事だった、といわれます。
田の神のまつり方も、いろいろです。鹿児島県や宮崎県では、しゃもじを手にもち、にこにこ笑う、石の「田の神さあ」が、田んぼのあぜに立っています。石川県の能登では、とり入れのあと、主人が田の神を家にまねき入れ、おふろに入れ、ごちそうをならべて、目に見えない神に、ていねいに話しかけながら、もてなします。古くからつづく行事です。田植えの前に、あぜに木の枝をさして祈る。とり入れた最初の稲を、神にそなえる。米づくりのふしめふしめに、人びとは田の神に手を合わせてきました。毎日のごはんを、見まもってきた神さまです。
登場する主な神話
- (記紀の神話には登場しません)
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 田の神
- 読み
- たのかみ
- 区分
- 習合・信仰の神
- 主な出典
- 民間信仰。稲作を見守る神
- 図鑑番号
- K00419
