※この解説は、出典の確認を続けています。
宮中の酒殿に祀られた酒の神
どんな神さま?
宮中の酒づくりの御殿にまつられた、酒の男神です。『古事記』や『日本書紀』の物語には登場しません。平安時代の『延喜式』に、宮中で酒づくりを受けもつ役所にまつられた神として、名前が記されています。その役所には、あわせて六柱の神がまつられていて、そのうち酒づくりの御殿の神が、酒弥豆男神と酒弥豆女神の二柱でした。
名前の「さか」は酒、「みづ」は水。「酒の水の男神」という意味と考えられています。酒は、米と水からつくります。よい酒をつくるには、よい米と、きれいな水がかかせません。昔から、名高い酒は、名水のわく土地でつくられてきました。酒と水は、切っても切れないなかです。「みづ」を、「みずみずしい」、つまり、わかわかしく、かおり高い、という意味にとる説もあります。
昔の人にとって、酒は、ただの飲みものではありませんでした。神にささげ、祭りのあとで神と人がいっしょにいただく、とくべつなものです。米が、かめのなかで、いつのまにか酒にかわる。そのふしぎを、神のはたらきと考えました。だから、酒をつくる場所には、かならず神をまつったのです。宮中の祭りにつかう酒は、この神に見まもられながら、ていねいにかもされました。いまも酒蔵には、神棚があり、仕こみのはじまりには、蔵人たちが手を合わせます。おいしい酒ができるよう、見まもる神さまです。
登場する主な神話
- 宮中の造酒司の神
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 酒弥豆男神
- 読み
- さかみずおのかみ
- 区分
- 古典の神
- 主な出典
- 延喜式
- 図鑑番号
- K00343
