※この解説は、出典の確認を続けています。
宮中の酒殿に祀られた酒の女神
どんな神さま?
宮中の酒づくりの御殿にまつられた、酒の女神です。『古事記』や『日本書紀』の物語には登場しません。平安時代の『延喜式』に、宮中で酒づくりを受けもつ役所にまつられた神として、名前が記されています。酒づくりの御殿の神として、酒弥豆男神とならんで、対になってまつられていました。
名前の「さか」は酒、「みづ」は水、「め」は女性。「酒の水の女神」という意味と考えられています。日本の神話では、大切なものをつかさどる神は、よく男女のひと組であらわれます。かまどの神、鉱山の神、土の神。酒の神も、男神と女神がそろっています。ものを生み出す力は、男女がそろってこそ、と考えたのでしょう。
じつは、昔の酒づくりは、女性の仕事でした。古い時代には、ごはんを口でよくかんで、つぼにためておくと、やがて酒になる、という方法がありました。それをするのは、神につかえる乙女たちでした。家で酒をつくる女性のことを「とじ」と呼び、のちに酒づくりの職人をさす「杜氏」という言葉になった、ともいわれます。酒をかもす女神がいるのは、そうした古いならわしをうつしているのかもしれません。酒は、祭りの席で人と人をむすび、よろこびを分かち合うものです。米と水、そして人の手と、神のはたらき。それらがそろって、はじめてよい酒になります。酒づくりを見まもる、やさしい女神です。
登場する主な神話
- 宮中の造酒司の神
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 酒弥豆女神
- 読み
- さかみずめのかみ
- 区分
- 古典の神
- 主な出典
- 延喜式
- 図鑑番号
- K00344
