都の左京二条に祀られた占いの神
どんな神さま?
うらないをつかさどる神さまです。『古事記』や『日本書紀』の物語には登場しません。平安時代の『延喜式』に、都の左京に、祝詞の神である太祝詞神とならんでまつられていたことが記されています。櫛真智命とも書きます。都の社はのちにたえましたが、もとの社は、奈良の天の香具山にある、とされています。
昔の朝廷では、国の大切なことをきめるとき、かならずうらないをしました。鹿の肩の骨や、亀のこうらを火であぶり、できたひびわれの形を見て、神の心を読みとるのです。天の岩戸の物語でも、神々はまず、天の香具山の鹿の骨と、山の木の皮を使って、うらないをしています。うらないに使う木も、天の香具山のものがえらばれました。この山は、神の心を知るための、とくべつな山だったのです。
名前の「くし」は、ふしぎな力をたたえる言葉。「まち」は、うらないで、骨やこうらにあらかじめつけておく、しるしのこととされます。「ふしぎな力をもつ、うらないのしるし」という意味になります。奈良県橿原市の、天の香具山のふもとには、いまもこの神をまつる小さな社があります。そばには、うらないに使った木が生えていた、と伝えられています。まよったとき、神の心をたずねて、すすむ道をきめる。昔の人びとの、まじめな祈りを受けとめてきた神さまです。
登場する主な神話
- (記紀の神話には登場しません)
- 延喜式神名帳(左京二条坐神二座)
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 久慈真智命
- 読み
- くじまちのみこと
- 区分
- 古典の神
- 主な出典
- 古代宮中祭祀
- 別名・表記
- 櫛真智命 くしまちのみこと
神社・信仰での名・③ 神社伝承(天香山神社)
- 櫛真智命 くしまちのみこと
- 図鑑番号
- K00346
