※この解説は、出典の確認を続けています。
清らかな火の名をもつ宮中ゆかりの神
どんな神さま?
清らかな火の名をもつ、宮中ゆかりの神さまです。『古事記』や『日本書紀』の物語には登場せず、『延喜式』の神社の名簿にものっていません。平安時代の歴史書『日本文徳天皇実録』に、名前が見える神です。物語は伝わっていません。
名前の「いむひ」は、「忌火」と書くこともあります。「忌む」は、きらうという意味ではなく、けがれをさけて、清らかにたもつことです。忌火は、神にささげる食事をつくるために、とくべつにおこした、清らかな火のこと。ふだんの火とまぜてはならない、神聖な火でした。「むすひ」は、ものを生み出す、ふしぎな力。「清らかな火の、生み出す力」という名前と考えられています。
昔の人は、火にも、清らかな火と、けがれた火があると考えました。神にそなえる食事は、木と木をこすり合わせて新しくおこした火で、にたきします。伊勢神宮では、いまも毎日、昔ながらの道具で火をおこし、神の食事をつくっています。その建物を「忌火屋殿」と呼びます。宮中でも、天皇の食事をつくるかまどには、清らかな火の神がまつられました。同じ火で料理したものをいっしょに食べると、心がひとつになる、とも信じられていました。「同じかまの飯を食う」という言葉のもとにある考え方です。火を清らかにたもつこと。それは、食べものと、それをいただく人を、大切にすることでした。
登場する主な神話
- (記紀の神話には登場しません)
- 日本文徳天皇実録の記事
解説:記紀の記述と神社の伝承を書き分けています。(日本の神さま365編集部)
基本情報
- 見出し表記
- 斎火武主比命神
- 読み
- いむひむすびのかみ
- 区分
- 古典の神
- 主な出典
- 古代宮中祭祀
- 図鑑番号
- K00347
